三賢は成れ果て村を治めているえらいさん達のことです。
一人ではなく三人の村長がいるような感じですね。
元々はアビスを目指していたガンジャ隊のメンバーを束ねる隊長のことでした。
当時の三賢はワズキャン、ベラフ、ヴエコ。
成れ果て村に住むようになってからはヴエコが幽閉されたため三賢から外されます。
なので現在の三賢はワズキャン、ベラフ。そして新しく抜擢されたジュロイモーが就いています。
今回はワズキャンについて考察および解説します。
メイドインアビス 三賢:ワズキャン
三賢の中でもリーダー的な存在がワズキャンです。
ガンジャ隊も彼が率いていたようですね。
性格は陽気、ノリも軽い感じで誰にでも気さくに話かける社交的な人物です。
そしてワズキャンは未来を予知する能力を持っています。
ただしその能力は特殊なものというより、実際は直感が人よりも鋭いという能力のようですね。
直感的に正しい判断ができるという点においてはリーダーの素質は充分に備わっている人物です。
イルミューイの悲しき願い
頼りになるリーダー的な存在でもあるワズキャンですが、後にゲスの極みとも言えるようなヒドイことをやらかします。
探窟中、水もどきという生物によってガンジャ隊全滅の事態に陥ります。
その時、『欲望の揺籃』という遺物を発見します。
その遺物は『願いを叶えてくれるもの』というものでした。
願いを叶えるには大人よりも子供のほうがいいと奈落の住人(干渉器)が説明します。
弱っていくイルミューイを救いたいと思ったヴエコが『欲望の揺籃』をイルミューイに使わせたいと提案します。
ワズキャンはその提案を受け入れます。そしてこう言いました。
「許可する」
「あの子は必ず我々の救いになる」
イルミューイの体調は回復。そして生まれてもすぐに死んでしまう子供を産み続ける体になっていました。
ちなみにワズキャン自身も『欲望の揺籃』を使っていたみたいです。
しかしヒトの成体は雑多で複雑なため『願いが散りやすい』ということから上手くはいかなかったみたいですね。
ワズキャンのゲスい行動
子供を産めない体のイルミューイにとっての願いは「子供を産みたい」だったようです。
ここまででもけっこうキツイ話ですね。
しかしもっとキツイのはここから。
ワズキャンのゲス行動です。
ワズキャンは死んでいくイルミューイの子供を食料として隊員たちに振る舞ったのです。
しかもその行為によって全滅しかけたガンジャ隊は息を吹き返しました。
ヴエコが提案してきた時、ワズキャンはこうなることを予知していたのかもしれません。
結果的に多くの隊員を救うことになりましたが、ワズキャンがやっていることはまさに悪魔の所業、ゲスの極みです。
まったくボンドルドといいワズキャンといい、なんでこうもゲズキャラが登場するのか・・・
2回目の『欲望の揺籃』
死んでいく子供を産み続け精神的に弱っていくイルミューイにワズキャンは2回目の『欲望の揺籃』を使用します。
イルミューイは塔のような姿になります。
それが『成れ果て村』です。
イルミューイの願いは何だったのか。
ヴエコや仲間たちと一緒に暮らしていける場所。それこそがイルミューイの黄金郷だったのかもしれませんね。
成れ果て村となったイルミューイに取り込まれ、成れ果てることでガンジャ隊は助かりました。
これも結果的にワズキャンのしたことは正解だったとも言えます。
しかし、しかしですよ。自分たちが生き残るために『欲望の揺籃』を使ってイルミューイを利用しているということには違いありません。
何とも言えない後味の悪さが残りますね。
少なくともそんなことをヴエコは望んでいませんでした。
そのためヴエコはワズキャンによって『目の奥』といわれる場所に幽閉されることになります。
ワズキャンの願い
成れ果て村となったイルミューイに取り込まれることでガンジャ隊は生きていけることになりました。
しかし成れ果て村の外には出ることができなくなりました。
成れ果て村の外の世界はアビスの原生生物がいるのでうかつに出ることはできません。
また、アビスの呪いも回避できないからですね。
ワズキャンの願いは何だったのか?
何をしようとしていたのか?
ワズキャンはアビスの底にあるという『黄金郷』に辿り着きたかったのです。
だから成れ果て村から出て冒険を続けたかった。
そのためリコに『欲望の揺籃』を使わせようと企んでいました。
ワズキャンが絵にかいたものはこういうことです。
成れ果て村をファプタに破壊させる。
↓
リコが何らかの形でやられて瀕死になる。
↓
ファプタは『欲望の揺籃』を宿している願いの化身なのでレグの心を取り戻そうとして
自分の一部をリコに与える。
つまりリコは『欲望の揺籃』を使用するということになる。
↓
リコが望むものはただひとつ『冒険』。
奈落に挑むには『ヒト以上の存在』になること。
リコは『ヒト以上の存在』に成る。
↓
そこにワズキャンは乗っかろうとした。
リコに奈落に挑む『村』になってもらい、そこに取り込まれて再び冒険に挑もうとした。
こんな感じでしょうか。
航海で例えるならリコという船を作り出し冒険を続けようとしたということです。
結果的には原生生物の破壊力が強く失敗に終わりました。
でもリコにはワズキャンの目的はバレていましたよね。
リコとワズキャンは似たところがあります。
ボンドルドもそうでした。
共通しているのは「挑む者」にしかわかりあえない『憧れ』です。
ワズキャン:まとめ
ワズキャンはリコと同じくアビスに途方もない憧れを持つ人物です。
ワズキャンの価値もまた『冒険』です。
生き残るためにやってきたことは非道かもしれません。
しかしそれもボンドルドと同じく新しきことへの探求なのでしょう。
ちなみに成れ果て村にもボンドルドは来ていたようですね。
黎明卿ボンドルドのことを知っていましたからね。
その時、しゃべったりもしていたみたいです。
けっこう気が合ったのではないでしょうか。もしかしたらボンドルドにも相談していたのかもしれませんよ。
成れ果て村から出て冒険を続けるにはどうしたらいいのかということを。
ボンドルドはこう言ったのでしょう。
『いつか挑む者がやってくるでしょう。その者に選んでもらいなさい』
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